入れ歯が合わないときの対処法と作り直しのタイミング

入れ歯は、失った歯を補うために多くの方が利用する大切な補綴装置です。しかし、使っているうちに「合わない」「痛い」「噛めない」といった不具合を感じる方も少なくありません。入れ歯が合わない状態を放置すると、口の中だけでなく全身の健康にも影響を及ぼす可能性があります。この記事では、入れ歯が合わなくなる原因とその対処法、さらに作り直しが必要となるタイミングについて解説します。
入れ歯が合わなくなる主な原因
① 顎の骨や歯ぐきの変化
歯を失うと顎の骨は徐々に吸収して痩せていきます。そのため、最初に作った入れ歯がだんだん緩んでフィットしなくなることがあります。
② 入れ歯の摩耗や変形
入れ歯の人工歯は時間とともに摩耗し、噛み合わせがずれてきます。また、レジン製の入れ歯は変形が起こることもあります。
③ 噛み合わせの変化
部分入れ歯を使用している場合、残っている歯の位置や噛み合わせが変化することで入れ歯にズレが生じることがあります。
入れ歯が合わないときの症状
- 噛んだときに痛みがある
- 入れ歯が外れやすい、動く
- 食べ物が挟まりやすい
- 発音がしにくい
- 顎やこめかみに疲れや痛みを感じる
こうした症状は「慣れ」の問題ではなく、入れ歯の適合に問題があるサインです。早めに歯科医院でのチェックを受けることが大切です。
入れ歯が合わないときの対処法
① 調整を受ける
入れ歯は完成後も微調整が必要です。痛みや違和感がある場合は自己判断せず、歯科医院で調整を受けましょう。
② リライン(裏打ち)、ティッシュコンディショニング
顎の骨や歯ぐきが痩せて隙間ができたり、粘膜に炎症があった場合、入れ歯の内面を新しい材料で裏打ちする「リライン」や「ティッシュコンディショニング」で適合を改善できます。

③ 修理
人工歯の一部が欠けたり、入れ歯が割れた場合は修理で対応できることもあります。
作り直しが必要になるタイミング
入れ歯は「一生もの」ではありません。一般的に5〜7年程度で作り直しが推奨されることが多いです。以下のような場合は新しい入れ歯を検討すべきサインです。
- 繰り返し破折や修理が必要になる
- リラインやティッシュコンディショニングをしても安定しない
- 噛み合わせが大きくずれてきた
- 顎や筋肉に負担がかかっている
特に総入れ歯の場合、顎の骨の変化が大きいため定期的な見直しが重要です。
入れ歯を快適に使うために
- 定期健診を受ける – 半年〜1年ごとのチェックで入れ歯の状態を確認しましょう。
- 清掃を徹底する – 入れ歯専用ブラシや洗浄剤を使い、清潔に保つことで長持ちします。
- 無理に使い続けない – 痛みやズレを感じたら早めに歯科医院へ相談することが、快適に使い続ける秘訣です。
まとめ
入れ歯は時間とともに必ず変化します。合わない入れ歯を我慢して使い続けると、噛みにくさだけでなく、顎や消化器系にも悪影響を及ぼしかねません。違和感を感じたら、まずは歯科医院で調整やリラインを検討し、それでも改善しない場合には作り直しを行うことが大切です。
野川デンタルオフィス浦和美園では、患者さま一人ひとりのお口の状態に合わせた入れ歯治療をご提案しています。合わない入れ歯でお困りの方はぜひ一度ご相談ください。
