接着ブリッジの進化!昔のブリッジとの違いを解説

~削る量が少なく、見た目も自然な最新補綴~
はじめに
「歯を失ったとき、ブリッジにするか、インプラントにするか、部分入れ歯にするか」――多くの患者さんが悩む場面です。その中で、近年注目されているのが 接着ブリッジ です。従来のブリッジと比べて削る量が少なく、見た目が自然で、歯を守る治療法として進化しています。本記事では、接着ブリッジの特徴や従来型との違い、メリット・デメリットを詳しく解説します。

従来のブリッジとは?
従来のブリッジは、歯を失った部分の両隣の歯を大きく削って土台にし、その上に連結した人工の歯を装着する方法です。
- メリット:インプラントのような外科手術が不要で、比較的短期間で治療が完了する。
- デメリット:健康な歯を大きく削る必要があり、歯の寿命を縮めるリスクがある。
つまり、欠損部を補うために「犠牲」になる歯が大きい点が課題でした。
接着ブリッジとは?
接着ブリッジは、歯をほとんど削らずに人工の歯を接着剤で固定する新しい補綴方法です。人工の歯の裏側に「翼(ウィング)」のような金属やセラミックの板をつけ、それを隣の歯に接着します。
従来型と違い、大掛かりに削る必要がないため「歯をできるだけ守りたい」という方に適しています。

接着ブリッジのメリット
- 削る量が最小限
健康な歯をほとんど削らずに済むため、歯の寿命を延ばせる可能性があります。 - 審美性が高い
最新のセラミックを用いることで、見た目が自然で、口を開けても治療跡がほとんど分かりません。 - 短期間で治療可能
インプラントのように外科処置や治癒期間が不要なため、比較的早く噛めるようになります。 - 身体的負担が少ない
外科手術が必要ないため、高齢の方や持病がある方にも選択しやすい治療です。
デメリットと注意点
もちろん万能ではなく、次のような注意点もあります。
- 接着力が落ちる可能性:接着面の清掃状態や噛み合わせの力によっては、外れることがあります。
- 適応症例が限られる:奥歯の大きな欠損など、噛む力が強くかかる部位には向かない場合があります。
- メインテナンスが必須:接着ブリッジを長持ちさせるには、定期的な歯科検診とクリーニングが欠かせません。
昔のブリッジとの違いまとめ
| 項目 | 従来のブリッジ | 接着ブリッジ |
|---|---|---|
| 歯の削除量 | 大きい(歯冠全体を削る) | 最小限(歯の裏側を少し削る程度) |
| 審美性 | 金属が見える場合がある | セラミックで自然な見た目 |
| 治療期間 | 短い | 短い(同程度) |
| 適応症 | 幅広い | 前歯や小臼歯などに限られる |
| 歯への影響 | 健康な歯を大きく削る必要 | 歯を守れる |
接着ブリッジが向いている人
- 前歯など、見た目を重視したい方
- 健康な歯をできるだけ削りたくない方
- 外科手術を避けたい方
- インプラントに抵抗がある方
まとめ
接着ブリッジは、従来のブリッジと比べて 「歯を守れる」「自然な見た目」 という大きな進化を遂げています。ただし、適応には条件があるため、全てのケースで選択できるわけではありません。
当院では、補綴専門医として患者様一人ひとりの歯の状態やライフスタイルに合わせて、インプラント・従来型ブリッジ・接着ブリッジなど複数の選択肢を比較し、最適な治療をご提案しています。
「自分の歯をできるだけ残したい」「見た目にもこだわりたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。

